肝臓ってこんな働きしてるんだ!
◎肝臓ってどんな臓器?
肝臓は人体の中でもっとも大きい臓器で、「肝心かなめ」の言葉通り、生体には欠かせない多種多様な働きをしています。
肝臓は大変予備能が優れているため、肝炎をおこしてもなかなか症状が出ないので、“沈黙の臓器”と呼ばれます。 例えば、慢性肝炎や脂肪肝などでは、“なんとなく疲れやすい”、"食欲がない”程度の症状しかでません。 ですから、自覚症状がないからといって暴飲暴食をしていると、気付いたときには症状がかなり進行しているということもありますので、日頃から肝臓をいたわってあげましょう。
◎肝臓の3つの重要な働き
1.栄養素の代謝及び貯蔵
食べ物からから摂取された栄養素は、そのままの形では体内で利用できないので、身体で利用できる形に変えてあげなければなりません。 このために体内で行われる化学変化を代謝といいます。
糖質、脂質、たんぱく質、いわゆる3大栄養素は、小腸で消化・吸収された後、肝臓に運び込まれまて、代謝及び貯蔵されるのです。
肝臓は、まさに人体の化学工場と言えるでしょう。
2.有害物質の解毒作用
体内に摂取された食物のうち、有害な物質を酸化したり、他の物質と結合させたりと様々な化学変化によって無毒化し、胆汁や尿として排泄します。
例えば、たんぱく質はアミノ酸という形で小腸で吸収され、肝臓で再び人に利用できる形のたんぱく質に代謝されますが、この際にアンモニア(有害物)ができます。
このアンモニアは肝臓の働きによって尿素に変えられ(無毒化され)、尿として体外に排泄されるのです。
3.胆汁の分泌
胆汁は、脂肪を乳化して吸収しやすくし、また、すい液の作用を増強します。
1日約1リットルも生成され、胆嚢に一時蓄積されます。
そして、十二指腸に食べ物が入ってくると、反射的に収縮して胆汁を十二指腸内に送り込みます。
また、脂溶性のビタミン(A.D.E..K)や鉄、カルシウムの吸収に欠かせない胆汁酸が含まれています。
◎肝臓をいたわろう
このように肝臓は人体にとって重要な働きをしていますが、このうちまず解毒作用を優先して行います。
ですから、体にたくさん有害な物質が入り込むと、肝臓は解毒作用に追われ、大事な「栄養素の代謝及び貯蔵」、「胆汁の生成」というその他の働きができなくなってしまうのです。
ですから、暴飲暴食せず、日頃から肝臓をいたわってあげましょう。
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