ギムネマでダイエット
◎ギムネマってナニ?
ギムネマはインド原産の薬草です。
正式名称はギムネマ・シルベスタといってガガイモ科のつる性の植物で、この葉を噛むと不思議なことに、甘いはずの砂糖が甘く感じなくなります。
このことから、ギムネマには「砂糖を壊すもの」という別名があるそうです。
ギムネマは約2千年前のインドの医学書に登場し、インドでは昔から肥満や糖尿病の治療に役立ててきました。
19世紀末のイギリスの科学者フーパーがギムネマから”甘みを消す物質”の抽出に成功し、それを「ギムネマ酸」と命名しました。
このギムネマ酸発見のそもそもは植民地時代のインドで、イギリス将校が、甘みを感じなくなる不思議な植物のことを知り、ヨーロッパに持ち帰ったのがきっかけでした。
◎ギムネマ酸が甘みを消す!
ギムネマ酸の性質には、大きく2つの特徴があります。
その1つが甘みを消す作用です。
ギムネマ酸の化学構造は、トリテルペンという骨格にグルクロン酸という糖が1個ついた形になっています。
ギムネマ酸が甘みを消すわけは、このグルクロン酸の配糖体が、人間の舌にある味覚を感じる味蕾の一部分(甘みを感じる部分)にくっついてマヒさせるためです。
そのため、ギムネマ酸を摂った後から砂糖(甘み)がきても、先にギムネマ酸がくっついて”占拠している”ために受け入れてもらえず、甘みを感じなくなるのです。
◎ギムネマ酸は血糖値も下げてくれる!
ギムネマ酸のもう1つの性質は、血糖値を下げる作用です。
炭水化物は、ふつう体内に摂取され消化されるとグルコース(ブドウ糖)となって、小腸などから吸収されます。
ギムネマ酸には、そのブドウ糖が小腸の上皮細胞から血管に入るのを妨害する働きがあるのです。
例えて言うなら、腸壁までやってきたブドウ糖は、そこでダンプカーに積み込まれ(タンパク質と結合し)て、”血管道路”に乗ります。
ところが、ブドウ糖が到着する前にギムネマ酸が乗り込んでしまって、約半分のブドウ糖しか乗れなくなってしまうのです。
残りのブドウ糖は吸収されないまま腸内の細菌によって分解されてしまいます。
◎食事を減らさず健康ダイエット
ギムネマには先の2つの大きな特徴によって、肥満の防止や改善にも高い効果があります。
@ギムネマを食べると、甘いものを食べてもおいしく感じなくなり、自然に甘いものから遠ざかるようになること、
A糖分や炭水化物をとっても、吸収される量が少なくなり、脂肪として蓄えられる量がその分だけ減少すること、
でギムネマの肥満解消効果が期待できます。
肥満に悩む人は、食べ過ぎや運動不足など肥満になりやすい日常の生活習慣を改める必要があります。
その上でギムネマを摂ると、いっそうダイエット効果は高いでしょう。
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