DHA〜魚があなたの目を救う〜
◎DHAは頭をよくするだけではなかった!
「魚を食べると頭が良くなるらしい」というような会話を聞いたことがありませんか?
これは、イギリスのクロフォード教授がその著書の中で、「日本人の子供たちの知能指数が高いのは、魚を食べてきた結果である」と発表したのがきっかけでした。
その魚の持っているすばらしい栄養素というのが今回話題に取り上げるDHAです。
DHAは、イワシやサンマ、サバなどの背の青い魚に多く含まれている脂です。
現在ではDHAは、頭が良くなる栄養素であることがわかっているだけでなく、ほかにも目を良くしたり、アレルギーを抑制したり、成人病を予防したりといった様々な利点があることがわかってきたのです。
この中で、今回は特に、DHAの目に対する効果についてお話しします。
◎目のDHA濃度は脳より高い
頭にいい物質が目にもいいとは、なんだか出来過ぎた話に聞こえるかもしれませんが、実はこれは非常に理にかなったことなのです。
なぜなら、脳と目は、母親の胎内で退治が成長する過程で、同じ細胞から枝分かれした組織だからです。
脳と目は、いわば双子の兄弟のような関係にあります。
したがって、脳に不可欠なDHAが目にも不可欠であろうことは容易に想像がつくでしょう。
さらにもう1つの注意すべき点は、目の中には脳以上に高濃度のDHAが存在していることです。
目は、体の中で最も高濃度にDHAを含む部位なのです。
◎DHAが不足すると視力が低下する!
目の中のDHAは、網膜や視神経の中に存在しています。
そこでは細胞を柔らかく保つ働きをしていると考えられます。
網膜や視神経が柔らかいと、網膜でキャッチした情報が、脳へ速やかに伝達されます。
ですから、目の中のDHAは、こうした情報伝達の維持に不可欠な成分といえます。
また、DHAの働きで血行が良くなると、網膜や視神経の細胞に十分な酸素と栄養が与えられるので、それらの組織が活性化します。
このように目の健康維持に欠かせないDHAの摂取量が極端に足りないと、視力障害を招くことになりますし、逆にDHAを積極的に摂取することで、視力回復、老眼の改善、目の疲れを抑える、などの効果があらわれてきます。
◎毎日の食卓に魚料理を…
目や脳はもちろんのこと、体全体の成長や健康維持に欠かせないDHAは、魚に特有なもので、牛や豚、鶏などの肉や牛乳にはほとんど含まれていません。
また、人の体内ではほとんど作り出すことができません。
さいわいなことに、日本には新鮮でおいしい魚がたくさん身近にあります。
特に、旬の時期で脂のたっぷりのった青背の大衆魚は、DHAの宝庫です。
あなたも魚を見直し、食生活での魚と肉のバランスをもうちょっと魚よりにして、DHAをたくさん摂るように心がけましょう。
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